愛媛に、高知と、徳島、香川で、四国。
3月のある日のこと。
親友が香川でうどんを食べに行っていた。
私は少し嫉妬をした。
本物を食べに行っている身からすると、非常に羨ましいものである。
うどんが食べたい。
いや、うどんだけじゃなくてカツオのたたきも食べたい。
JR四国の特急に乗りまくりたい。
そんなことを考えていたらあることを思いついた。
「そうだ。もう4県全て回ってしまおう。」
その言葉が私を動かした。
突然だが、旅に出た。
4月も終わろうとしているとある週末。
私は旅に出た。
目的地は四国。
別府からフェリーで愛媛・八幡浜に渡り、まずは高知に泊まり、カツオのたたきを食べ、徳島でも一泊。翌朝香川に移動し、朝と昼にうどんを食べるということだけ決めて旅に出た。
いざ、四国へ。
別府から八幡浜へは毎度お馴染み「宇和島運輸フェリー」。
何度乗ったか忘れてしまうほど乗っている。

ちょっとギリギリな時間に港に到着。
慣れた手つきで乗船手続きを済ませて14時に出港する船に乗船。最新の「れいめい丸」がこの旅最初の乗り物だ。
乗船してからやることは昼食の調達だ。
本当は先に食べてから乗るつもりだったが、仕事の終わる時間が予定よりも遅くなってしまったため、こうすることにした。

売店で幕の内弁当とカップスープを調達。
特段豪華なものではない弁当だが、食べないよりかはいいだろう。
弁当をリクライニングシートの座席で食し、雑魚寝ができる区画へ移動。
訳あって昨晩はよく寝れていないため、ここで寝れていない分を寝ることにした。
寝ること1時間半ほど。
スマホに設定していたバイブレーションだけのアラームで目を覚まし、眠い目を擦りながら外を見ると、八幡浜のみかん畑と灯台が見えた。もうすでに入港しており、着岸までもう少しだった。
急いで下船準備を済ませてトイレへ。
(汚い話だが)スッキリしつつ下船開始を待とうとして、モノを出そうとしたら、思いの外出てくれず、長く格闘することになってしまい、下船が少し遅れた。恥ずかしい。

そんな恥ずかしい体験をして下船。ターミナルへ移動した。
下船後はそのまま出てよかったが、帰りの乗船手続きを簡単に済ませるべく、予め手続きの書類にあれこれ書いておき、その書類と往復割引適用のために返却された行きの船券を財布にしまって、港を後にした。
港からはバスで駅に向かった。
そういえば、八幡浜市内の路線バスでは交通系ICカードが使えない。久しぶりに整理券を取ってバスに乗った。降りる時に現金180円を支払った。整理券以上に久しぶりのことだった。

大分もそうだが、県庁所在地周辺はバスの利用客がいるためICカードが使えるが、そうではない地域では、導入・維持コストの絡みで導入されていない。不便だが、地方の交通機関はそんなもんだ。仕方ない。
八幡浜駅のバス停でバスを降り、駅へ向かう。
バス停から駅改札口まですぐのことだったが、ふと思うことがあった。
実は、1つ前の停留所で降りたらスーパーマーケットに寄れた。
そこで晩飯を買えばよかった。下手にコンビニで夕飯を買うと高くなってしまう。また、到着時刻がかなり遅いので、飲食店で食べるというのも難しい。
が、時既に遅し。スーパーに行っても今度は列車に間に合わない時間だ。
諦めることにした。これがのちに苦労することになるとも知らずに。
四国の旅を始めよう。

八幡浜駅のホームに入った。
次の特急列車が出る1番のりばには、列車を待つ客がそこそこいた。
そういや、通勤・通学の時間帯だった。いつも早朝に使うせいか、利用客の少ないイメージのある八幡浜駅にしては多いように感じた。
ところで、今回の旅で使用したきっぷは「四国フリーきっぷ」。
3日間連続で、普通列車から特急までの自由席であれば乗り放題になるおトクなきっぷだ。駅での発売もあるが、事前にスマえきアプリにて購入していたので、あとは入場状態にして駅係員に提示するだけ。非常に簡単で、いい時代になったもんだ。

八幡浜から宇和海12号に乗車。
これまた乗り慣れた振り子気動車特急のN2000系。
この時間は通勤・通学客が多いためか、4両での運転。
前2両は通常のN2000系。後ろ2両はアンパンマン列車の装飾がされた2000系。
私は通常かつN2000系が好きなので、前から2両目である3号車に乗車した。
伊予大洲まではくねくねとした山道を力強いエンジン音を響かせながらのらりくらり走り、伊予大洲を出てしばらくの間と内子から松山までは高速走行に特化した線形の良い区間の爆速で駆け抜けていく。これももうお馴染みの光景だ。慣れすぎてあっという間に過ぎてゆく。

向井原駅を通過したタイミングで瀬戸内海の夕焼けが見えた。
もうこんな時間か。と思いつつ、景色をぼーっと見ていたら今度は松山の車両基地を通過していた。
そろそろ下車の準備をしなければならない時間だ。すべてがあっという間だ。
列車は市坪駅を通過し、ちょっとした複線区間も通過。
どんどん松山駅に近づいていく。

18:18、定刻通り終点の松山駅に到着。
宇和海12号はホーム高松側に停まった。
宇和海のことを多少知っている身からするとこの停車位置に不自然を感じた。本来は宇和島方に停車するからだ。
そんなことを思っていたら、宇和海12号が停まっている2番のりばに列車が入るアナウンスが流れた。
普通は安全装置が働いて同じホームに列車が入ることはないはずなのに、入ってくるということは…

松山名物の縦列停車だ。
宇和海号としおかぜ・いしづち号との縦列停車による同じのりばでののりかえはなくなったはずなのに…と思ったが、宇和海号だけについては、列車の両数が短いこともあり、利便性と効率性を求めた結果、今でも一部の列車でまだ残っているようだ。
次の列車までちょうど20分ほど時間があったので、改札の外に出て、駅構内のコンビニに向かった。松山駅には大きめのセブンイレブンがある。そこで夕飯を買おうと思った。
が、ここでは学生と通勤客がレジに列を成していた。また、こういう時に限って購買意欲がなかった。
ここでも夕飯を買うのを諦めて、お茶を購入した。

ところで、松山駅の旧駅舎が完全に取り壊されていた。
あの古くて、どこか狭っ苦しい駅舎がなくなっていた。
いざ無くなるとさみしく感じてしまうのは、人間という生き物だからかな。
松山から高知へ

松山駅からいしづち30号に乗車。
金曜の夕方、帰宅ラッシュの時間と重なり、車内の座席が8割ほど埋まるような状況で発車。
乗客の多くは通勤・通学客で、特急定期券やスマえきを車掌に見せる姿を多く見かけた。普通列車の本数が僅かな地域ならではの光景だ。

松山市内走行中はなんとか見えていた外の景色も、気づけば真っ暗になりつつあった。
過去にサンライズエクスプレスを使って、宇都宮へ行く道中に乗った時も、同じような状況だったなと思い出した。
進行方向左側は海、右側は田畑か山。時々、山中。暗くてもなぜかそれらが見えた気がした。見慣れた光景と言うか、心の目というか、そういうので見えた気がした。
たまに遠くに国道沿ってポツポツと建っている住宅や商店が見えるが、そうだとしても、見えるものは高が知れている。
そうとなれば、景色をぼーっと見るという方法ができなくなる。
夕焼けもほぼ終わり、後は完全に暗くなるだけの状況。
見るものがない。とにかく暇。暇である。
そんなことを思っていたら今治に到着した。
今治までは、音楽や動画を見ることで暇を潰すことはできた。
だが、今治あたりで飽きが来た。前の座席で男子高校生が賑やか話をしていたが、彼らが降りてしまい、車内が静かになると、いよいよ気を紛らわせるものがなくなる。虚無に襲われそうだ。
寝台特急であれば高揚感で気分的にハイになれるのとプライベート空間でゴロンとできるからまだ救いはあるが、一般の特急や新幹線、なんなら高速バスとなるとそうとはいかない。
今の私のように「旅行でワクワクしている」なんていう人はほぼいない。ほとんどが「早く帰りたい。」という人が大半だろう。どこかドヨンとした空気がそれを物語っている気がする。
しかし、私にはこんな状況下でも楽しむ術を知っている。
それは、走行音と揺れを全身で感じることだ。
YouTubeで走行音をアップロードしている動画は多々あるが、音だけでは物足らない。
脳では列車に乗っている感覚になっているが、身体はほぼ静止している状況。これでは、脳がバグを起こして集中できない。すぐに飽きがやってくる。
やはり、揺れも必要なのだ。
揺れと言っても、ただ単に左右に揺さぶられるだけではなく、この車両で使用している振り子式車両特有の揺れ、レールの繋ぎ目を通過した際のちょっとした振動、さらには加速およびブレーキ時の重力感。
これらがないと楽しめない。これらを感じることで初めて旅をしている感覚となるのだ。
普通の人にとって、疲れてしまうような列車での移動というものを娯楽できてしまうのは、私が乗り物好きであるおかげだろう。この時ばかりは乗り物好きで良かったと思える。
そんなことを考えていたら、自然と記事を書こうという気持ちになった。
そういえば、先ほど出てきた宇都宮旅行の時も「暇だから」という理由で、今回と同じように今治あたりから旅行記を書き始めたことを思い出した。
確か、前回乗ったはリニューアル前の車両だった。
あの時は、ろくに本を読まない人間だったせい、または地味でちょっと暗い車内で気持ちがどんよりしていたせいか、それか高松からサンライズ瀬戸に乗るから高揚感と内容の構成を考えてそうなったかは忘れたが、出てくる文章がここまでではなかった。(後者であることを祈りたい。)
だが今回は、少しは本を読むようにしているせいか、車内が明るくて気持ちも明るくなったか、それかこれが旅行記のメインとなるからと理由からか…まあよく分からないが、文章がどんどん出る気がする。
8000系と同じで、この旅行記シリーズを書く力もリニューアルしているかもしれない。
ということを考えつつ、この記事を書いていった。
次にこの「いしづち30号」に乗っても同じことをするだろう。多分。
山を越え、高知へ向かう。

多度津に到着。
ここで予讃線から土讃線に乗り換える。
次の土讃線の特急列車まで時間があったから、駅前のセブンイレブンで夕飯を買っておこうと思ったが、閉店していた。
またもや夕飯難民になってしまった。もう、高知に着いてホテルのチェックインをしてから、24時間営業のコンビニに行くことにしよう。
南風25号に乗車。

ここで、どうでもいい話をしたい。
このカラーリングについての個人的な感想だ。
2700系登場当初、「なぜ試作車的存在である2600系では入れていなかったライムグリーンのラインを入れたんだろうか?」「2600系と区別したかったとしても、ライムグリーンでなくても良くね?」と最初は思っていた。
8600系に入っているライムグリーンなら「瀬戸内のミカン畑を意識したんだろうな」という考えができるが、2700系の走行区間にライムグリーンのイメージのある区間が無い。
山の中を走っていくとは言え、沿線で見る緑系の色はライムグリーンより暗めの緑が多いため、なぜこの色を入れたのか納得がいかなかった。
しかし、何度か2600系を徳島や高松で見ていると、どこか締まりがないカラーリングに見える。
かっこいいカラーリングではあるが、何かが物足らない気がするのだ。
ただ、他の色を足そうとして、瀬戸大橋を渡るからといって水色系の色を入れたり、大歩危周辺の岩肌のような灰色や森を意識したような暗めの緑色を入れてもしっくりこないと思う。また、オレンジや黄色を入れても金色と色の系統が似ているから映えない。やはり、ライムグリーンのラインが赤・金・黒に対して、いいアクセントになる。
そう考えた結果、ライムグリーンのラインはアクセントの色として妥当な判断だと感じるようになってきた。今ではこれがないと物足らないほどになってしまった。
まあ更に余計な話をすれば、この色がメーカーの川崎重工のイメージカラーのひとつだから川崎重工側の意向で入れたのか?JR四国の社内デザイナーの好みで入れたのか?と考えたくなってしまうが、深くは追わないほうがいいかもしれない。
話は戻り、南風25号のことを話そう。
列車が3両編成のうち、一番後ろ1両の3号車のみが自由席で、前2両である1号車と2号車は指定席という構成。
全てノーマルデザインの2700系で、普通車2両にグリーン車付き車両1両を付け足したような編成形態。
いつも四国旅行をする際、時間の都合上、アンパンマンラッピングされた南風にお世話になっているが、今日はそうではない南風に乗る。このパターンは久しぶりかもしれない。
南風25号は多度津を出たが、相変わらず外は真っ暗だ。
なんなら、琴平を出てしばらくすれば山間区間に入るため、スマホで暇つぶしをしようにも、携帯回線も届かずに何もできないことが増える。
こういう時に本を持ってくればいい暇つぶしができたのだが、生憎忘れてしまった。(というより、バッグに入り切らなかった。)
こうなれば、力強い2700系のエンジン音を耳で聞いて、細かな振動を足から感じるしかない。
正直、私には本を読むより至福の時だ。
カーブの多い山間区間をご自慢の振り子式車体傾斜装置で車体を傾け、音でわかるほどの力強いエンジンを回しながら可能な限り高速走行。
下り坂や急カーブ・駅通過などの減速時にはエンジンブレーキを使用し、惰性という言葉を知らないのか?と思わせるほど、常に加速と減速を繰り返しながら走る。
これぞ南風だ。高知と岡山を早く結ぶためにいろいろと工夫していることを感じる。
そんなことを思いつつ、2700系の走りを愉しんでいたら、高知まであと20分だ。
気がつけば、阿波池田や大歩危を過ぎていた。
何度も四国に来ているせいか、ここまでの区間全てがあっという間に感じる。
最初の頃は「まだ阿波池田か〜」と思っていたが、今では「あ、もう土佐山田なのね〜あとの停車駅は後免ぐらいか…すぐじゃん!」と思うようになった。
慣れというのは、体感時間を変えてしまう。それが良いことなのか悪いことなのか分からない。
ところで、JR四国の2700系や8600系などの最新型特急車両には、ドアの開閉を警告するちょっとした音声メッセージとドアの開閉を予告するチャイムを搭載している。
ただ、その予告のチャイムが東海道・山陽・九州新幹線のドア開閉で使用しているチャイムと同じ音な上に、ドアの開閉時はJR北海道・東日本と同じ「ドアが開きます/閉まります」の音声が流れるため、在来線特急に乗っているつもりが新幹線に乗っているような感覚になる時がある。

それを面白がってか、導入当初は(一般利用客から見れば)無駄に予告チャイムを鳴らしてすぐにドアを開け閉めする車掌がいた。チャイムを多用している車掌が珍しかった時代は「あ!これは分かっている(と書いて「マニア」と読む)車掌だ!」と思っていたが、今ではそのやり方が社内で推奨されてしまったのか、皆がそうしてしまったため、そこまで面白みがなくなってしまった。
しかし、この車掌。
普通に「特急、南風25号」といえばいいところ「特別急行、南風25号」というではないか。
特急の正式名称をわざわざご丁寧に放送する。これは「分かっている車掌」だ。
こういう車掌を見てると、好き好んで仕事をやってるように見えてうらやましく感じる。四国はこんな感じで好き好んで仕事をしている社員をよく見かけるので、物好きとしては堪らない。
そんなことを思っていたら、高知運転区の車両基地を通過していた。
今日最後の四国チャイムを聞いたところで、下車の準備を始めた。
「分かっている車掌」より乗換案内の放送が流れるが、乗り換え先の列車が最終列車になるため、乗り遅れないよう気をつける旨の案内が流れた。

「そっか。そんな案内を聞くような時間の到着だった。」とふと思ったが、現在時刻は22時半。
都会では100km超えの長距離を走行する普通や特急列車が最終列車になるような時間ではあるし、別府でも最終の普通列車が23時半過ぎだ。
それを考えると、かなり県庁所在地の駅にしては早い。さらに言えば、高松以外の四国3県の県庁所在地駅から発車する最終列車の発車時刻はこんな感じだ。四国の鉄道経営の厳しさを感じてしまった。
高知に着いたが…

高知に着いた。何度も来た駅だ。
スマえきのQRコードを自動改札機にかざして出場。と言いたいところだが、自動改札機が変わっているではないか。

前までは東芝製のかなり使い古した自動改札機だったが、知らぬ間に松山駅と同じJR西日本テクシア製の自動改札機に変わっていた。前のものはスマえき用にわざわざ読み取り機を外付けされており、読み取り部が他と干渉しないよう変な位置にあったが、ついにきっぷ投入口の前につくタイプの一体型になった。これは便利だ。思わず写真を撮ってしまった。

駅を出た。
今日することは宿に向かうことだけになった。
あとはホテルでシャワーを浴びて寝るだけ。
と言いたいところだが、お腹が空いた。
そう、私は夕飯を食べてもいない。なんなら、自らチャンスをムダにしてきた。
道中にスーパーマーケットがあったはずだと思って店の前に来たが、自動改札機を撮っていたせいで、店の閉店時間になってしまったようで、前に着いた瞬間、看板類の電気が消えた。正直、閉店時間まであと数分ある気もするが、今入っても店にとっては迷惑だろうし、目当てである安売りされた弁当類はもう売り切れているだろうから諦めた。

ホテルに着いた。
珍しく旅行会社で手配したビジネスホテルだ。特に変わったところはない、絵に描いたようなビジネスホテルだった。
チェックインと荷物の整理を済ませ、近くのコンビニへ。

安売りされてた弁当類とビールをかき集めるかのように買ってホテルに戻り、かなり遅い晩酌を済ませて私は寝た。八幡浜の時点で買っとけばよかったのになと思いつつ寝た。
高知で迎える2日目
2日目。
朝飯は、繁華街である帯屋町周辺の喫茶店でモーニングを食べようと考えていた。どうやら、高知は喫茶店が多い街らしく、旅の前から気になっていた。
がしかし、昨晩のチェックイン時に「朝食が追加できますけど、どうされますか?」と聞かれてその考えが変わった。メニューを見てみたら、結構種類が豊富で内容も満足出来そうなものだったからだ。
ということで、喫茶店のモーニングは諦めて、ホテルで朝食を食べることにした。
とあるSNSで「ホテルで朝食を食うなんてコスパ悪い!」という意見を聞いてしまい、ホテルの朝食を楽しみにしているタイプの私としては「試してやろうじゃないか!」を意気込んで、今回は全ての宿の予約を素泊まりにしてみたが、誘惑に負けてしまった。
チェックイン時に渡された食券をホテルのスタッフに渡し、待つこと数分、今朝の朝食である和定食が出てきた。

写真で想像していたもの違ってボリューム満点。
味噌汁はたっぷりで美味しいし、焼き鮭も程よく塩加減。焼き加減もクリスピーで私好み。ちょっとした切干大根の煮物も、私の口と胃は大歓迎だ。
これとドリンクバー付き800円。
少し朝食としては高い気もするが、店を探すのに時間がかかったり、下手に高いモーニングを食べてしまって後悔したり、お金のことを気にしてチェーン店に行くという愚行をするよりも、こっちの方が良い。この判断は我ながらあっぱれだった。
この度のハイライトへ
部屋に戻り、身支度を済ませてチェックアウト。
外は非常にいい天気だ。
高知に来た理由はただ一つ。
「ひろめ市場でクラフトビール片手にカツオのたたきとトロのお寿司を食べる」これだけだ。
駅のコインロッカーに荷物を預け、非常に慣れた感覚で駅から歩き、15分ほどでひろめ市場に着いた。
裏口から入店しようとしたところ、ちょうど開店時刻だったらしく、開店を待っていた人たちが順番に入っていたため、私も後に続いて入店した。

ひろめ市場の中は、さまざまな飲食店が軒を連ねており、「市場」というより「市場風のフードコート」という感じだ。
ここではまず席を確保することが求められる。が、ひとりだと中々難しい。
まず、クラフトビールを取り扱っている店でビールを注文。
そして、裏口近くにあるテーブルを確保し、ビールを目印としてこのテーブルを陣地とした。あえて椅子のないところにしたのは、ホテルの朝食が残っているため、座ると胃が圧迫されて思いの外食えなさそうだったし、座ったら長居しそうな気がしたからだ。

とりあえず、陣地確保を記念して一杯目のビールを飲んだ。
ゆずの香りがいいアクセントになっているビールだ。
ビールを8割ほど飲んだところで、今度は食料調達。
カツオのたたきの名店は11時開店だったので、それまでの間、トロの巻き寿司とグレの刺身を正門近くの魚屋で購入して食べることにした。
陣地に戻り、いざ実食。( \ジッショクッ!!/)

グレの刺身は付いていたカツオのたたき用のポン酢でいただいた。非常にコリコリとした身にさっぱりとした味。私はこういう刺身が大好きだ。
続いて、トロの巻き寿司。
1500円ぐらいしたが、巻き寿司の8割が中トロの身で、シャリや海苔はおまけ程度だ。マグロの価格とボリュームを考えると値段相当だ。
口に入れた瞬間に脂が溶け出し、噛むとさらにジュワッと脂が出てくる。脳天に旨さが届いていくのを感じだ。そうだ、これが食べたかったんだ私。
そして、これらを持ってくるついでに買ったビールで流し込む。今度はIPAだ。
トロのねっとりとした脂をビールの苦さでクリアにしてくれた。我ながらいいチョイスだ。
その後は、カツオのたたきの店が開店するまでの間、寿司や刺身をのんびり食べたり、ビールのおかわりをして、至福の時を過ごした。
気づけば11時。カツオのたたきの店「明神丸」が開店した。
とりあえず目印として、ビール瓶と刺身などの皿を残したまま、店に向かった。明神丸でカツオのたたきの塩味と味噌汁単品を注文。味噌汁を追加したのは胃か肝臓から「飲みすぎだ。何か温かいものをくれ。」と言われた気がしたからだ。

藁を燃やしてカツオを焼いている姿を見ながら待つこと数分。カツオのたたきが出てきた。
会計を済ませて、陣地に戻る。
ルンルン気分で戻ったが、陣地には何もなかった。
おそらく巡回スタッフが、私が片付けずに帰ってしまったと判断し、片付けてしまったようだ。
余計な仕事をさせてしまった。すまない。
ただそうとはいえ、陣地は引き続き空いていたため、食べる場所はどうにかなった。
一旦カツオのたたきを陣地に置き、本日3本目のビールを買いに行った。最初に飲んだゆずフレーバービールのアンコールだ。
ゆずフレーバーに関しては、最初が生ビール、今回は瓶で購入したため制覇してしまった。

陣地に戻り、カツオのたたきとご対面。今回の旅で一番やりたかったことだ。
中は生の身がプリッとしており、外はしっかりと焼けている。非常に素晴らしい。
また、粗塩が素材の旨みを引き出しつつ、ゆず果汁でさっぱりとしてくれる。付け合わせのニンニクは臭いと刺激が強いものの、魚の生臭さが苦手な私にはいい守護神となってくれた。
ビールと共にカツオのたたきを味わい、全てが終了。
これで満足である。もう思い残すことはない。
と言いたいところだが、そうではない。
実はここで飲んだビールは飲みたくて飲んだものではない。
本当に飲みたいビールがあって、残念ながらそれに出会えなかった。
私は、悔しながらもどうしてもそのビールが飲みたかったので、ビールが売っているであろう駅に向かった。
お目当てを見つけつつ、徳島へ。
ほろ酔いながらも駅まで歩いた。
4月下旬の高知。
気温がちょうど良く、歩いてて気持ちよかった。
駅のコインロッカーで預けていたバッグを取り出し、お土産屋へ。
目的はもちろんお目当てのビールのために…
駅のお土産屋に入り、まずは地酒コーナーへ。
お酒とは言え、当然ながらジャンルが違うので、ここにお目当てのモノはない。
続いて、お茶などが置かれている飲料コーナーへ。
もちろんここにはなかったが、隣の冷蔵土産用商品棚の奥に予備品を置いてあるのが見えた。ここから取ってもいいかもしれないが、恐らくちゃんとした設置場所が近くにあって、きちんと並べられているはず。
そう思い周りを見回すと、もう一つの冷蔵品コーナーを見つけたので、そこに向かった。
あった。
お目当てのビールがそこにあった。
しかも、専用コーナーとして。

私が飲みたかったのは「SOUTH HORIZON BREWING」のビール。
特にゆずと塩を使ったゴーゼ「Junos Pandemic」が飲みたかった。
このビールは以前来た時に、たまたま日曜市でやっており、その中にあったクラフトビール屋の人から「このビールは問題作ですけど、ハマる人はハマるんです。」と言われ、気になったから買ってみたものだ。(違ってたらすいません)
あの時は、公園でひろめ市場で買った持ち帰り用のトロのお寿司とカツオのたたきを食べつつ飲んでみたが、非常に美味すぎて昇天しかけた記憶がある。
それにやっと出会えた。
本当はカツオのたたきとともに飲むのが良かったかもしれないが、まだカツオのたたきが口の中にいる気がする。今ならまだ間に合うと思いつつ、もう1本違う味のビールとごまがまぶされている芋けんぴを買った。
改札を入りホームに上がると、列車がすでに到着しており、車内で清掃作業がされていた。

南風16号、昨晩の南風25号と同じ構成の列車だ。
車内清掃が終わり、ドアが開いた。
真っ先に前面展望ができる座席を確保した。
発車までの間。口寂しかったので、芋けんぴを食べながら待った。
発車を待たずにビールを飲んでもよかったが、せっかくなので発車と同時に開封し飲むことにした。
芋けんぴを食べる頃には、カツオのたたきの余韻が口の中から消えていたが、ニンニクがまだ生きていた(というより1日中いらっしゃった)ので芋けんぴを食べても問題なかった。
13:12。列車は定刻通り高知駅を出発。
デッキと客室の間に壁があるとはいえ、運転席に近いため、車掌から発車可能であることを知らせるブザー音が聞こえた。
私はそれを聞いてプルタブを引いた。運転士がマスコンレバーを引くのと同時に。
少し鈍いプシュッと音を立てながら開けた。
幸せの音が聞こえた。
開いた瞬間、中身が出てきた。
私の中に住んでいるおじさんが「おっとっと」と言いつつ、慌てて口を運ぼうとした。
が、思いの外出てきた。なかなか止まらない。
止まらなくて焦ってしまった。
やってしまった。テーブルにこぼしてしまった。
わずかではあるが、こぼしてしまった。
勿体無い。
本当に勿体無い。
わざわざ海を渡ってやって来たのに、全てを飲めないのは悲しい。
私は悔やんでしまった。
そうとはいえ、なんとか最低限に留めたのでまだ9割7分は残っている。
こぼしたものを自前のウェットティッシュで拭いて、悲しみも消しつつ、残りを飲むことにした。
ビールは買ってから発車するまで常温のところに置いてしまったため、少しぬるくなってしまっていたが、味には問題なかった。
むしろ、キンキンに冷えた状態により、ゆずの風味や塩味が口内ををよく感じることができるので、これはこれでいい。
そう思いながら、私は幸せになった。
そんなことをしていたら、列車は後免駅に到着していた。
毎度思うが、この駅名標を撮りたくなる。

ということで、今回も撮った。
たまたま逆方向の列車が遅れていたおかげ(?)で、列車の遅れに対して駅名標が謝罪しているような画像が撮れた。
そんなどうでもいいことをしていたら、列車は後免駅を出発した。
あっという間の出来事だ。
後免を出て、数分で列車は土佐山田に到着。
運転席後ろの窓にはカーテンがかけられた。
これは、ここから先が山間部でトンネルが多数あるという証拠だ。

列車は土佐山田を出ると、力強いエンジン音を響かせながら急勾配を登っていく。
この区間は、急勾配だけではなくカーブも多数あり、くねくねと山の中を這うように走っていく。あまり速度は出せない。
しかし、この列車は振り子式の車両。カーブをものともせずに、普通の車両より高速で入ることができる。多くカーブと急勾配を軽々と駆け抜けていく姿にかっこよさを感じる。昨晩、暗闇で見れなかった景色を見ることができる。
そんなことを思っていたら酒が進む。
新緑が美しい山の中、力強く響くエンジン音と合間合間に心地よく聞こえるジョイント音。
私はこれだけでビールが進む。気づけば、ゆずのゴーゼはなくなっており、もう1本買っていたものを飲みはじめた。これで本日5杯目だ。


大歩危・小歩危の風向明媚な景色を見ながら飲酒をする。
最高だ。
そんなことをすること数十分。
阿波池田に到着する旨の放送が流れた。
そろそろ、次の列車に乗り換えるために降りなければならない。
私は飲み干したビール缶を片付けつつ、下車の準備した。
阿波池田に着いた。
列車が3分遅れで着いたため、乗り換え時間が予定時刻より短くなった。少し急ぎ足で隣のホームに停まっていた列車に乗った。

剣山4号。
四国では数少なくなってきたキハ185系での運転だ。
キハ185系は九州で何度も乗っているが、四国ではなかなか乗れない。

本来、キハ185系は、国鉄末期に四国の特急を効率的にするために製造された車両。四国のために造られた車両であれば、もっと出会えるはず。
しかし、予讃線の電化や、JR四国が高速化のために実施してきた振り子式の気動車特急の開発が成功により、メインの特急である「南風」・「宇和海」・「うずしお」などが、2000系やその後継である2600系、2700系が担当することとなったため、キハ185系は四国での運用から離れていくこととなった。
振り子式特急登場により不要となったキハ185系は、一部が廃車。または、四国から追い出されて九州の地で走ることとなったため、四国内での運用がどんどん減っていき、今では徳島線の運転本数も乗客も少ない特急「剣山」が唯一のキハ185系による特急列車で、「剣山」のためにキハ185系が徳島に残っている。とても貴重だ。
ちょっと前までは牟岐線にも特急があり、「剣山」の他にもキハ185系の運用があったが、残念ながらコロナ禍などにより廃止してしたため、剣山は最後の一つとなってしまったようだ。

そんな車両も運転本数も貴重な特急である剣山4号は14:30に阿波池田駅を出発した。
発車早々、アンパンマンマーチのチャイムとアンパンマンによるキャラの維持と大人への配慮に揺れているのがよく分かる文面の挨拶が流れる。
通常(平日)この列車はこんな放送などはなく、普通の特急列車として、2両で運転しているが、土休日は3両に増え、真ん中に2号車として「ゆうゆうアンパンマンカー」を連結して運転している。そのため、アンパンマンによる放送が流れたのだ。
まぁこんなことなど、対象年齢から外れた人間にはどうでもいい。
それよりも、私は軽やかに走るキハ185系を楽しみにここまで来たのだ。
列車は分岐駅の佃駅を通過。
徳島線を軽やかに走っていく。
特急剣山は急行列車をアップグレードしたもので、そのためか停車駅が多い。
一般人にはどうでもいいことかもしれないが、物好き的には停車駅が多いにより、加速と停車が何度も楽しめるため、かえって楽しい。
ただ、キハ185系自体は九州で乗り慣れているはずだが、やはり何か違う。
座席が多少違ったりするのもあるかもしれないが、どうもエンジン音が違う。
普段乗っている九州のキハ185系は久大本線・豊肥本線の急勾配に耐えるためにエンジンを換装している。
そのため、非力なイメージのある国鉄車とは違って、非常に力強いエンジン音とそれに対応するかのように激しいブレーキ音がする。
しかし、このキハ185系は全く違う。エンジン音は軽く、ブレーキも静かだ。
運転士の技量や乗車区間的に下り勾配を進んでいるだけというのでそう感じるかもしれないが、実際は九州と違って国鉄時代からあまり改造をしていない原型に近いモノだ。私はこれに乗りたかったのである。

列車は吉野川と沿うように軽やかに走っていく。
ジョイント音が軽やかかつ程よく聞こえる。
カーブは多いものの、きちんと整備されているせいか、揺れもそこまでない。
先ほどのビールの酔いもあってか、だんだんと眠くなっていく。

バスと同じ冷房機器を使っているため、冷たい空気の排出は自分で調節できる。
酒と暖かな光のおかげで少し熱った体を冷やす。嗚呼、気持ちいい。
・・・
・・・
・・・

気づけば私は寝ていた。
どこで目が覚めたかはわからないが、ある程度進んだ段階で目が覚めた。
あまりにも気持ち良すぎて寝てしまった。
せっかくなのに勿体無い。
その後もキハ185系の軽やかな走りを楽しみながら徳島へ向かった。
徳島にて。

徳島に着いた。
相変わらず駅舎は立派なくせにホームが平成初期で止まっているような雰囲気の駅だ。
楽しんキハ185系の旅を終え、写真を何枚か撮影した。
このキハ185系もいつかはこちらに来るのかな?
徳島駅のそろそろ自動改札機になってしまう有人改札にて係員にスマえきの画面を見せて出場。
次来る頃には松山・高知同様、改札機にかざして終了になるのかな?

駅を出て、駅構内と駅周辺の発展具合の差に風を引きそうになりつつ、今宵の宿を目指して歩いていく。

宿に着いた。
ものすごく昭和のまま止まってしまったような宿に着いた。
チェックインを済ませて、部屋へ向かう。
鍵はアクリルの部屋番号キーホルダー付きのものだ。素晴らしい。

続いて、エレベーター。
このタイプのボタンは十年ぶりに触った気がする。まだ残っていたのか。

部屋の前に着いた。
鍵を回し入室。そこには素晴らしく昭和の雰囲気が待ち構えていた。


エアコンやテレビは最新になっていたが、冷蔵庫・水回り・照明器具が昭和だ。
ただ、昭和のものとはいえ、かなり綺麗に手入れされている。素晴らしい。
だが、よくよく考えれば、我が家も同じぐらいの築年数。なんなら、雰囲気も似ている。
わざわざ外に出てまでこんな部屋に泊まる必要はない気もするが、まあたまにはいいだろう。
かえって、家の良さに気づけるかもしれないし。
色々と整理をし、私はこんな部屋でiPadとnotionを用いてこの旅行記の続きを書く。昨晩の出来事からついさっきのことまでざっと書いていった。
やっていることは現代人だが、気持ちは昭和の文豪だ。どんどん筆…いえ、文字の打ち込みが進んでいく。
私にしては珍しく言葉が浮かんでくる。
最近「ビジュアルシンカー」という言葉を知り、自分がそのタイプであることを感じている。考えが写真や動画で思い浮かべることはできるが、言語化がどうも苦手である。そんな自分にしてはかなり珍しく言葉が浮かんでくる。
16時半から始めたが、気づけば19時になっていた。
これほど集中したのは久しぶりだ。
ただ、夜7時だ。
お腹が空いた。
そういや、徳島にはラーメンの文化がある。
茶色のスープに甘辛く煮た豚肉に生卵をのっけたラーメンだ。
近くにいい店がないかGoogle Mapsや徳島市のウェブサイトなどで探した。
あった。早速近くのお店に向かった。
今宵の徳島は心地よい。
暑くもなく寒くもない。いい時期にやってきた。
目的の店に着いた。
が、店先のラーメンの写真を見て驚いた。思い浮かべた徳島ラーメンの写真ではなく、普通の中華そばだった。
「あれ?ここが名店だっけ?」とは思いつつ調べたが、店は間違えなかった。
どうやらこの店では、生卵はトッピングとして別注文する形だった。さらに徳島ラーメンは、絶対甘辛く煮た豚肉を入れるべしっていうルールがあるわけではないようだ。普通の具材でも、美味しければいいらしい。
なら、入るしかない。
入店した。
カウンター席に座ってメニューをみる。
とりあえず、ラーメンとチャーハンを注文した。
チャーハンは写真を見て美味しそうだったから注文した。

待つこと数分。
先にチャーハンがやってきた。非常に素晴らしい見た目だ。

続いて、ラーメンも出てきた。
これまたシンプルだが美味しそうな見た目だ。
ラーメンを啜る。
スープの色は茶色だが、決して味が濃すぎるという訳ではなく、豚骨などの旨みが口の中を幸せにし、独特の茶色を生み出している醤油のコクがブーストをかけ、非常にバランスの良いものだった。
また、チャーハンもスープを使っているせいか、味は色の割にはあっさりつつも、醤油などの旨味が素晴らしく、ラーメンと非常に合う味だ。
食べ始めたら止まらない。
どんどん箸が進んでいく。無我夢中で食べた。
気づけば完食していた。非常においしかった。
満足な気持ちのまま支払いをしようとした。
すると、背後で店員が「今日のスープが終わるのでラストオーダーにさせていただきます。何か追加注文ありますか?」と各テーブルを訪ねていた。
危なかった。
もう少し旅行記の製作に時間かけていたりしていたら、間に合わなかった。
とてもラッキーだ。
そんなことを思いながら会計を済ませて、店を出た。
帰りにコンビニで本日6本目のビールと茶菓子を買って宿に戻った。
ビールは風呂上がりに飲みたかったもの。茶菓子はおつまみとしてではく、部屋に備え付けられている茶道具を使いたいために買った。わざわざ、宿が茶道具を準備してくれているので、使ってみようと思っただけだ。
宿に戻った。
浴衣に着替え、ビールを冷蔵庫に入れた。

茶道具からお茶のティーパック・急須・湯呑みを取りだし、茶を淹れた。
こんなこと家以外では久しぶりにやった。
お茶とともに茶菓子として買ったどら焼きと栗饅頭を頬張る。
どうでもいいが、私は和菓子が大好きだ。特にどら焼きと栗饅頭は大好物だ。
仕事の休憩時間にミニサイズをよく食べているほど好きで、上司に「おばちゃんかよ」とツッコまれたことがある。それぐらい好きだ。
ただ「ラーメン食べた後にこの二つを食べるなんて食いすぎだな」と気がした。
まあ、たまにはいいか。
日本人らしいことをやっている気がするし。
茶菓子を頬張り、お茶を飲みつつ、旅行記の続きを書いていく。
珍しく執筆が進む。
普段からこれぐらいできればいいのに。
気づけば22時。
宿の大浴場は23時までとのことだったので、慌てて準備をして大浴場へ向かう。
大浴場に入ってサッパリしてきた。
浴場も昭和の雰囲気を残しつつ、きちんと手入れされていてかなり心地よかった。
風呂から上がり、部屋に戻った。
先ほど購入したビールを冷蔵庫から取り出す。
冷蔵庫の上にあった栓抜きとグラスが入った瓶ビール用のセットから、グラスを取り出し、わざわざそのまま飲めばいい缶ビールをグラスに注ぐ。
今日6本目のビールは、キリンの晴れ風。
もうクラフト系は飽きた。通常のビールでいいや。

ビールを飲みながら、旅行記を書いていく。
旅館にある窓際の空間って、こうやって使うといいのかな?
そうも思いながら旅行記を書いていったが、どうも落ちつかない。
結局、畳部屋の机で書くことにした。
やっぱ、こっちのほうが進みが良かった。
時刻は23時半。
もうこんな時間だ。明日は、朝早くから高松へ向かう。もう寝よう。
3日目、徳島からぐるっと帰る。
四国旅行も3日目。最終日だ。
これから、四国の東端である徳島から西端の八幡浜まで縦断する形で移動し、八幡浜からフェリーで別府へ帰る。
となれば、新幹線のない四国の移動は朝が早くなる。
朝6時半。
宿をチェックアウトし、駅に向かう。
さっき見たニュース番組内の天気予報では、降水確率90%と出ていたが、そんな雰囲気を感じさせないほど晴れている。非常に爽快だ。

宿から歩いて10分、徳島駅に到着。
日中は駅利用者と商業施設利用者で賑やかな徳島駅も流石にこの時間は静かである。まるで寝起きの私のようだ。

駅のホームには今から乗る列車がすでに待機していた。
特急うずしお4 号。今日の第一走者だ。
若干の寝起きでぼーっとしていた私は、あと少しで過去のものとなってしまう有人改札の記録をするのを忘れてホームに入場。
ちょっぴり後悔しつつ、待機しているうずしお号に乗った。
6:58。列車は徳島駅を定刻で発車。
ここから10時間。ほぼほぼ列車の中で過ごすこととなる。
列車は力強いエンジン音を轟かせながら、徳島駅を後にする。
車両は2700系。今回の旅で何度もお世話になった車両ではあるが、この車両で移動するのはこれで最後だ。あとは違う車両に乗ることになる。

徳島駅を発車後、列車は佐古駅周辺の高架橋を進んでいく。
県の代表駅である徳島駅は高架化しようとして苦戦しているが、ここはそうではなくもう済んでいる。なんか面白い。

吉野川と見せかけてそうではない鮎喰川を渡り、本物の吉野川も渡る。

列車は、勝瑞・池谷・板野の順に停まっていく。
各駅の間隔は短く、池谷を出たかと思うともう板野だ。

板野を出て、列車は峠を越えていく。
ここで阿波の国から讃岐の国に入った。これで何度やったかわからない全県制覇である。

あっという間に峠をくだり、引田の街が見えてきた。
遠くに見える海が美しい。
引田に到着。
知らぬ間に駅舎が簡素になっていた。
引田を出ると、讃岐白鳥・三本松の順に2駅連続停車。引田も含めれば3駅連続だ。
三本松の後は一旦2駅通過して、讃岐津田。讃岐津田を出たら同じく2駅通過してオレンジタウン。
特急というより快速としたほうがいいぐらいの停車駅だ。どこぞの音速特急もびっくりだ。

オレンジタウンに到着。
朝晩のうずしお号はこの駅に停車する。あまり乗降している様子はないが…
ここは、JR四国が大手私鉄のように開発したニュータウンだが、郊外過ぎてかうまくいかなかったらしい。
そんなJR四国的にはあんまりいい思い出ではないであろう駅をわずかな停車時間で後にした。
その後、志度・屋島・栗林と主要駅に停まりながら、列車は素晴らしく力強いエンジン音とともに讃岐平野を駆け抜けていった。
うどんを求め高松。

高松に着いた。
さあ、うどんを食べるか。
と思いながら着いたのはいいのが、一つ困ったことがある。
それは、朝からやっているタイプ。それどころか、多くのうどん屋は日曜休みが多く、行けるところが少ない。これは一大事だ。
私は数少ない営業している店をインターネットで探し出し、なんとか何店舗か候補を見つけて、可能な限り食べ歩くことにした。

まずは、高松駅前の「めりけんや」。
JR四国がやっているうどん屋だ。さすが本社が高松にある企業。
食すのは「かけうどん・小」とかしわ天とアスパラガスの天ぷら。

正直、めりけんやは店が決まらない時の最終手段として見ていたが、久しぶりに食べたらうまい。
びっくりするぐらい美味かった。
麺はコシ優先で結構硬め。もう少し柔らかくていいのにと個人的にはこんなところで九州の人間としての好みが出てきてしまうが、出汁が美味い。
これほど美味かったっけ?と思うほど美味かった。
天ぷらも食べる。
アスパラガスの天ぷらは繊維がうまく処理されていていい食感。味はアスパラガス特有の甘味と所々現れる苦味がいいアクセントとなって美味い。
かしわ天は、明らかに胡椒がかかりすぎているものを取ったが、これがナイス判断。鶏の旨みと塩味・胡椒のスパイス感が口の中を幸せにしていった。
気づけばうどんも天ぷらも胃袋の中に全て入れてしまった。
また来よう。と思いつつ店を後にした。
めりけんやを出て次の店まで歩くことにした。
琴電に乗って瓦町まで行くのもいいが、お金がかかるし、なんとか改善しているお腹周りが以前のようにわがままを追い求めすぎた結果に戻ってしまうのを避けたくなったから歩いた。

商店街に入り、いつもお世話になっている「寄鳥味鳥」の前に来た。
今日は営業時間外なのでスルーしたが、ここの骨付鳥が美味しい。酒もちょっとした一品も美味しいから寄れないのが残念だ。
あと、「宮内庁御用達」ではなく「区内町御用達」という文言がいい意味で憎い。

ところで、高松には大きなアーケードがある。
次のお店はそんなアーケードの端の方にあるが、その商店街は欧米の商店街で見かけるような大きな屋根だったり、独自の商業施設に著名なブランド店を入れるなどして、かなり活気がいい。

神戸・三宮のセンター街もそうだが、こういうショッピングモールに近いアーケード商店街が私は好きだ。我が地元・別府は厳しいかもしれないが、せめて大分のアーケードはこうなってもいいのではないかと思ってしまった。

そんなことを思いながら歩いて10分。
続いての店は「さか枝うどん 南新町店」。
本店に行こうと思ったが、日曜休みだったため商店街の店舗で妥協した。ここは初めて。どんなうどんに出会えるか楽しみだ。

ここでも「かけうどん・小」。お供となる天ぷらはちくわの磯辺揚げと紅生姜の天ぷらだ。
やはり讃岐ではこの食べ方が一番幸せになれる。
うどんは好みのコシ+もっちりとした弾力のある麺。やっぱこれが好きだ。
出汁も安定のいりこ出汁。やっぱ讃岐うどんはこうでなくちゃ。

磯辺揚げはあおさの香りが素晴らしく、ちくわ自体ももっちりとしていて美味しい。ただ、ボリューミーなのがすでに腹五分の人間にはちときつい。
紅生姜の天ぷらは、正直、玉ねぎ天だ。
牛丼や豚骨ラーメンに入れるような紅生姜がそこそこ居るはずなのにそこまで感じない。
が、微かに感じる紅生姜が玉ねぎの甘さを引き出していて、これはこれで美味しかった。
「讃岐のうどんは店によってなんもかんも違うのが面白い。その違いを楽しめるようになれば、君も大人になった証拠だ。」などと、脳内でとある長崎在住の料理系YouTuberの声で語りつつ、うどんと天ぷらを平らげて店を後にした。
いりこ出汁を啜って鼻を満足させ、
天かすの脂とミックスさせて幸せにブーストをかけ、
さらにすりおろしの生姜をミックスさせてることで全身を満足させる。
これぞ、讃岐のかけうどんの美学…
と思いつつ、次の店を探そうかと思ったが、もう腹十分。
これ以上食べることはできない。
食べ歩きは諦めて、次の地である松山に向かうことにした。
瀬戸内海とともに愛媛へ

高松駅に戻った。
高松駅のORNEに入り、四国各地からいい品を取り寄せているようなセレクトショップに訪れた。
別に訪れる必要はなかったが、高知で再開したビールがここで販売しているのを知っているため、ついつい訪れてしまった。

また出会ってしまった「SOUTH HORIZON BREWING」のビール。
これを飲みながら瀬戸内を見るのが楽しみなんだ。
ビールを購入し、発車時刻20分前に改札に入ってホームへ向かう。
そこに待っていたのは8600系。丸い前面が特徴的な列車だ。

行きに乗った8000系の後継かつリニューアルの元となった車両だ。
列車は2両編成で電車特急としては、かなり可愛らしい見た目をしている。
高松発車時点では先頭が6号車、その後ろが8号車となっている。7号車はどこいったかというと、欠番だ。四国ではこういう番号の振り方をたまに見かける。
またこの先、宇多津で岡山から来た5両編成の特急・しおかぜ号と連結した後は7両で運転するが、番号が増えることはなく、1・2・3・4・5・6と8号車の7両になる。前に車両数が増えても7号車は現れない。
7号車がないのは、7という数字を忌み嫌っているというより、8000系と号車の数を同じようにしたいのではないかと思う。真相は不明だ。
それはさておき、私はいしづち号の8号車に座った。
8号車にした理由は単純だ。この車両はモーターを積んでいる車両で、客室にて甲高いジェットエンジンかのようなモーター音を楽しみたいからだ。
そんな趣味全開のことを考えていたら列車は発車した。
ついでにビールも開けた。今度こそはこぼさないよう口に運んだ。
幸せになった。
列車は甲高いモーター音を響かせながら進んでいく。
私も酒の進みが良くなっていく。
モーター音に感動しつつぼーっと外の様子を眺めていたら、坂出に着いた。

坂出を出て数分。
列車は本州方面と四国島内との分岐点を通過していた。

遠くに瀬戸大橋。近くにトライアングル状になっている高架橋を見ながら飲む酒は美味い。
天気さえ良ければ完璧だが、だんだんと曇天になってきた。
とても惜しい。
とても惜しい気持ちだが、人生はいつもそんなもんだ。完璧なことはあんまりない。
列車は宇多津駅にゆっくりと入線。
何度か止まりながら、前に5両を繋いで7両となり、宇多津駅を発車した。
その後は、丸亀・多度津と主要駅に停まっていく。
だんだんと松山に近づいていく。
私もビール2本目に突入していた。
先ほどまでは「Nap on Deck」、ペールエールで程よい苦味が心地よい。
続いては何度飲んできたかわからない「Junos Pandemic」。
味の解説は高知でしたからよかろ。

多度津を出て、列車は沿岸部へ進んでいく。
しばらく経つと、海が見えてきた。瀬戸内海だ。
私はこの海岸寺〜津島ノ宮間の車窓が好きだ。
もっと言えば、快晴なら最高だ。だが、曇天はさらに悪化し、雨が降ってきた。
酒を飲んできたからか酔いが回ってきた。
酔いのせいか、非常に考えていることを文字にしたくなったので、旅行記を書く。
甲高いモーター音と列車の揺れが心地よいせいかつい集中してしまう。
と最初は思っていたが、思いのほか酔いが回っているので、文が出てこないし、まとまらない。

そうだ、外の景色を見よう。
と思って車窓を見たら、伊予三島にある王子製紙の貨物駅舎を通過していた。
あっという間にここまできたのか。早いものだ。
列車のスピードが早いというより、慣れているから体感的に早く感じてしまっているというのが大きいが。
その後、車窓を見てリフレッシュをしつつ、旅行記製作を続ける。
こういうの好きだ。永遠やっていたい。
と思いながら、少しだけ書いたが眠くなってきた。
全ての酔いがやってきて、眠気に変わってしまった。
とりあえず、トイレで溜まってた水分を出した。
座席に戻り、私はiPadを片付け、寝ることにしようと思った。
あと1時間程度だろうと思っていたら、放送が流れた。
「まもなく、今治です。」
なんと、あと1駅というところまで来ていたのである。
寝ることは諦めて、ラスト1区間は景色を楽しむことにした。
松山にて。

何度来たかわからない松山だ。
雨足が強くなっていた。
今日は松山の市街地に用はないので、早く着く必要はなかったが、うどんの食べすぎのおかげで2時間早く着いてしまった。
ただ、この駅には私の大好物がある。
それを目指して改札を出て、さらに幸せを掴むことにした。
松山駅のだんだん通りの中にある食堂「えひめしや」。
ここには鯛めしの食べ比べセットがある。それが私は大好物だ。
知っている人もいるかと思うが、愛媛の鯛めしは2つの流派がある。
一つは松山の炊き込みご飯タイプ。
これは個人的には、豪勢すぎてそこまで食べようとは思わない。が、美味いのは確かだ。
もう一つは宇和島の刺身丼タイプだ。
生の鯛のみをだし醤油の中に入れ、薬味とともに食べる。その後、生卵を入れて卵かけご飯のように食べる。私はこれが大好きだ。
そんな2つの流派を一緒にしたような定食がここにはある。
四国を離れる前に食べたくなった。
入り口の食券機で食券を購入。
席を確保して、できるのを待った。
待つこと数分。
食券番号のコールがあり、食べ比べセットを取りに行った。
「愛媛の鯛めし食べ比べ定食」
値段の割には量は少なめではあるが、未だ腹六分の人間にはこれぐらいでちょうどいい。
まず、宇和島式の方を準備する。
生卵入りのだし醤油に鯛の切り身を入れて味を染み込ませる。
宇和島式の鯛の切り身に味が染み込むまでの間、松山流を食べる。
口の中が鯛の旨みで満たされる。これは最高だ。

ある程度鯛の切り身に味が染み込んだタイミングで、今度は宇和島流も食べる。
これはこれで最高だ。
どちらもある程度食べ勧めたタイミングで、2つを一緒にする。
地元民から怒られるかもしれないが、これが最高なんだ。
合わさった鯛めしはあっという間に胃袋に入っていった。
そして、私は昇天しかけた。これ以上の贅沢はない。
これができているだけで人生満足だ。食いすぎな気もするが。
そうやって、四国から離れる決意をしつつ、幸せになったのだ。
八幡浜、そして九州へ戻る。
時刻は15:30。
最後の特急・宇和海19号に乗車した。

行きにも乗ったN2000系である。
あとは行きの逆で、内子までは山間部を力強い走りで駆け抜け、内子からはカーブの多い予讃線を振り子で揺れと減速を軽減させながら走る姿をぼーっとしながら感じようとしていた。
が、松山を出てずっとちんたら走る。
本当にいつ止まってもおかしくないぐらいのんびり走る。これは大丈夫なのか?

列車の外では、そこそこの強さの雨は降っており「強くないように見えて、実は徐行しなければならないぐらい降っているのかも?」と思ってしまったが、どうやらそうではなかった。
先行する普通列車が遅れていただけだった。
伊予市で遅れていた普通列車を追い越した。
ここからは宇和海の独壇場。前に邪魔をするものはほとんどいない。
宇和海19号はストレスを発散するかのように加速する。
今までののんびりっぷりが嘘のようだ。
向井原駅を通過した宇和海19号は振り子とハイパワーなエンジンを駆使して内子の山の中を駆け抜けていく。遅れを取り戻すために走っていく。

いしづち号の中で「最近の下りの宇和島行き宇和海号はやたらめったら力を出さない。今日もそうだ。どうやら、定時運転するための工夫らしいが、非常に面白くない。やっぱ、内子線内だけでも爆速でなきゃ。」とこの旅行記に下書きしていたが、その不安を裏切ってくれた。
遅れを取り戻すために爆速で内子の山の中を駆け抜けていく。かっこいい。
やっぱ、内子線内だけでも爆速でなきゃ。
そんなことを思いつつ、景色をぼーっと見つめていたら、内子を通り過ぎ、伊予大洲まで来た。
旅というものは終わりに近づくにつれて体感速度が加速していく。とても残酷なことだ。

車窓左手に大洲城を見つつ、八幡浜まであと少しであることを覚悟する。
峠を越え、ミカン畑を横目に八幡浜の街の中へ列車は入っていく。
四国の列車の旅が終わろうとしていた。
あとは海を渡るだけ。
八幡浜に着いた。
駅の改札口でスマえきの画面を見せて出場した。
今回の旅で、列車に乗ること。列車の中でぼーっとすること。改札でスマえきの画面を見せること。すべてが終わった。
あっという間の3日間だった。
休みが終わり、現実へ連れ戻されるような辛い気持ちを表しているかのような雨の中、八幡浜港に向かった。
行きはバスを使ったが、帰りは時間があるため歩いて向かうことにした。
何度も歩いたことのある道。
何度も感じた悲しさ。
何度も味わったことあることなのに、今日は雨のせいかいつも以上に悲しく感じた。
この企画は「オフシーズンに短く回数を重ねて旅をする」ということを推奨しているものではあるが、正直な気持ちとして「一生、旅をしたい。」と思ってしまった。いつかそんな日は訪れるのだろうか?
八幡浜港について、初日に書いておいた乗船手続きの書類と行きの乗船券を窓口で提出し、乗船手続きを済ませる。すでに乗船できる時間だったため、お土産のじゃこ天を購入して乗船した。
船は行きと同じ「れいめい丸」。
あとは、行きの逆を進むだけなので、詳しいことは省略する。

リクライニングシートに座り、駅から港へ向かう道中でフジに寄って買った弁当を食べる。現実に戻ることへのストレスを解消するかのように食べた。

そんなことをいたら船は八幡浜港を出港していた。
もう四国の地に戻ることはできない。
夕飯を済ませた後は、旅行記の続きを書こうと思ったが疲れて寝た。
気づけば、大分市内の工場群が見えた。
もう現実は近くまで来た。
旅の終わり。

別府に着いた。
あっという間の3日間だった。
四国は何度行ってもいい。
4県それぞれに良さがあり、それを結ぶJRも面白い。
また暇を見つけて行こう。
そう思いつつ、今回の旅を終わらせた。
